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肝斑の診断と治療

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肝斑の診断と治療

2023.12.08

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Q、肝斑について教えて下さい。

A. 以下に心当たりがあれば、肝斑に要注意です。

▢ 30-40代になって、急にシミが増えた。

▢ 両側の頬に、左右対称のシミができている。

▢ 季節によってシミの濃さ・範囲が変化する。

▢ 目の周り(特に下眼瞼)にまでシミが及ばない(目の周りを避けてシミが存在する)

▢ 妊娠・出産をきっかけに目立つようになった。

▢ 美顔器・マッサージを積極的に行っている・行っていた。

▢ 経口避妊薬・低用量ピルなどを内服している。

 肝斑(かんぱん)は、主に顔面に現れる色素沈着性の皮膚症状の一つです。これは主に紫外線の影響を受けた肌に発生しやすく、中高年の方によく見られます。

三鷹ヒロクリニックの肝斑治療

Q. 肝斑はどのような時に悪くなっていくのですか?

A.紫外線暴露: 紫外線は肝斑の主な原因の一つであり、日焼けや長時間の紫外線への露出が増悪を促進する要因です。紫外線B(UVB)が特に影響を与えます。

ホルモン変動: ホルモンの変動が肝斑の発生と関連していることがあります。妊娠中や避妊薬の使用、更年期など、ホルモンバランスの変化が肝斑を増悪させることがあります。

遺伝的な要因: 遺伝的な傾向がある場合、親や祖父母が肝斑であると、子供や孫にも発症する可能性が高まることがあります。

ストレス: 長期にわたるストレスが肌の状態に悪影響を与え、肝斑の増悪を引き起こす可能性があります。

環境要因: 環境の変化や外部刺激、化学物質などが肌に影響を与え、肝斑の悪化を促進することがあります。

年齢: 中高年層に多く見られる肝斑は、加齢に伴い増悪することがあります。

不適切なスキンケア: 適切でないスキンケアや強い刺激の化粧品の使用が、肌に負担をかけ、肝斑の悪化に寄与することがあります。

Q. 肝斑の原因は何なのでしょうか?

A.現在の発症要因は、①女性ホルモン、②紫外線暴露が重要な因子と言われています。これらの原因によりケラチノサイトの増生を伴わない、メラノサイトの活性化が起こると言われています。

 例えば、壁のペンキを思い出してください。ペンキがメラニンで、ペンキ職人がメラノサイト(メラニン色素細胞)です。女性ホルモンや紫外線暴露の影響により、ペンキ職人がむやみに『がんばってしまう』状況が『肝斑』といえるでしょう。

Q.治療法にはどのようなものがありますか?

A. 治療法には主に以下のものがあります。

①紫外線暴露を避ける

②ストレスを避ける、十分な休養と質の高い睡眠

③内服加療

④レーザートーニング

Q.紫外線予防の方法を教えてください。

A.紫外線対策は、肌の健康を保ち、日焼けや色素沈着を防ぐために重要です。以下は、効果的な紫外線対策のポイントです。

日焼け止めの使用: SPF(Sun Protection Factor)が含まれた日焼け止めを毎日使用しましょう。顔、首、手など、露出しやすい部位にも十分に塗布します。屋内で過ごす日でも使用すると良いです。水泳や汗をかく場合は、耐水性のある日焼け止めを選ぶと効果的です。

広い範囲の服装の着用: 肌を直接紫外線から守るために、できるだけ長袖や長ズボン、帽子を着用します。特に紫外線が強い昼間には、帽子やサングラスも合わせて利用しましょう。

日陰での避難: 直射日光を避けるために、木陰や建物の陰などで休憩を取ることが重要です。紫外線量は昼間が最も強いため、適度な陰を見つけて休むように心がけましょう。

日差しの強い時間の制限: 昼間の10時から4時までが紫外線が最も強い時間帯です。できるだけこの時間帯の屋外活動を控えるか、SPF、PAの高い日焼け止めを使用するようにしてください。

Q.肝斑でおすすめの内服を教えてください。

A.①トラネキサム酸、②ビタミンCの2種類が肝斑に対して処方されることが多い処方薬です。

①トラネキサム酸
トラネキサム酸(Tranexamic Acid)は、止血薬として知られていますが、近年では美容皮膚科学や皮膚の色素沈着に対する治療にも使用されています。 トラネキサム酸の作用機序: トラネキサム酸は、血液凝固を阻害することで止血作用を発揮します。同時に、炎症反応やメラニン生成を抑制することにより、色素沈着の改善にも寄与するとされています。 肝斑への応用: トラネキサム酸は、そのメカニズムから色素沈着性の皮膚疾患、特に肝斑に対する治療に利用されることがあります。肝斑は、紫外線による刺激が影響を与えるため、トラネキサム酸はその点で効果を発揮する可能性があります。

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②ビタミンC
 ビタミンCは、肌の健康に多くの利点があるとされ、その中には色素沈着や肝斑の改善に対する効果も含まれています。以下は、ビタミンCと肝斑に関する情報です: 抗酸化作用: ビタミンCは強力な抗酸化作用を持っており、紫外線などによる酸化ストレスから肌を守る役割があります。これにより、肝斑やその他の色素沈着の原因となるフリーラジカルの生成を抑制できます。 メラニン生成の抑制: ビタミンCは、メラニン色素の生成に関与する酵素を抑制することが知られています。このため、ビタミンCが肌に浸透しやすいトップカットとして、肝斑の軽減に寄与すると考えられています。  ビタミンC単独では有効性が低いとの論文もあり、多くの場合トラネキサムとビタミンCは併用される傾向にあります。

Q.内服など標準治療を行いましたが、あまり効果を感じられません。他に方法はありますか?

A. 肝斑は原則『肌休め』が基本です。

専門家はピーリングやレーザートーニングに否定的な意見も少なく有りません。 標準治療でも改善が認められない場合、低フルエンスのレーザートーニングを検討しても良いかもしれません。あるいは、『肝斑』の診断がそもそも異なっている可能性があります。
 まず当院でお気軽にご相談ください。



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